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2014年4月

2014年4月29日 (火)

魚が教えてくれるもの~白個体から~

二歳でも数が少ないと残さざるを得ない個体もあるんです。

Dsc_0113_r_3

白ですね。キズがないんですよね。白く一本、背筋の線が入ってますよね。これが“峰”です。キズはないけど色が白なんで会に持って行っても良いところには上がらないです。

でもね、こんな個体からも勉強できるんです。よ~く観察してみましょう。

まず、目。目のぐるりが赤いです。このような個体を“朱砂眼”と呼ぶそうです。何故このような色残りをするんでしょうね。

そして口紅。これを拡大すると・・・

Dsc_0115_r

手に取ってみると、上側だけが赤いんですね。なおかつ表皮ではなく真皮に近い部分に色が入ってますね。うっすらと鼻筋が通っちゃってます。

最後に、左右のエラ部分に上から見ると赤くなっているのが見て取れます。

Dsc_0114_r_3

横から拡大すると上のようなんですね。

エラの下の部分が赤いんです。半透明なんでここもうっすらと赤く見えます。

両方ともこんな部分が赤いってどういうことなんでしょう。そのメカニズムはどうなっているんでしょうね。

このような左右対称性が見られたり、左右の柄が全く違ったりとか不思議ですよね。

私たちは、普段はそんなことも気が付かないものです。見ているようで見ていない。まず気が付いて探究するところから自然科学は始まるんだと思うんですよね。

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2014年4月27日 (日)

会用再び

下の画像は二歳です。尾で選別していませんが、何尾かは尾が付いた個体も残ります。このような個体は鑑賞用として来られた方に渡したりします。一味も二味も足りないのがわかりますか?

Dsc_0112_r_3

下は二歳。良い尾形ですが左がまくれています。手網でキズつけたんですね。あまり神経質に手網を使わないので引っかけちゃいます。とにかく数が多いので・・・・。(^^;)

Dsc_0117_r

下は三歳。エサはあんまりつけてないのが分かると思います。仕立てればふくよかになって太みが増し、腹が近くなり、尾筒も程よく幅を増して見やすくなると思います。

Dsc_0118_r

これはほんの一例です。決して尾で選別するなと言っても、結果として残るものです。何腹も取って、尾型だけで残して一池に集めるなんてのは、愚の骨頂です。それでは何が遺伝して何が遺伝しないかは、いつまで経っても分からないでしょう。少しでも次回の仔引きで確率を上げることを科学的に考えていくのが、愛好家としての努めかと思うのですが。。。。(-_-)

 

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2014年4月25日 (金)

福寿草に会いに~新緑の季節~

毎年、霊仙山に福寿草を見に登るのが春の恒例行事。

里の桜が遅く花を付ける頃登るのですが、今年は仕事と天候でこの時期に。すっかり桜は散り雪解けの頃が盛りの福寿草は咲いているか?

20140424_105754_r

道中のブナの林は目に染みる新緑となっていました。

ラーメンの食べ過ぎで体重が増加した分登りはキツイです。(^^;)

近年の鹿の増殖で熊笹や下草は全て食べつくされていて、いたるところの下土が露出しています。果たして福寿草は健在でしょうか。

やっとの思いで群落地へ到着。

20140424_135633_r

ありました。黄色い花が 幾輪か・・・。やっぱり少ない。群落だった場所も明らかに株が減っているよう。でも今年も見ることが出来て一安心しました。

来年はもっと早くに見に行こう!と思い帰路につきました。お風呂入ってラーメン食べて。。。(^^;)

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2014年4月23日 (水)

会用とは

種親を維持していると会で遊べる魚が出ます。

そのような個体を“会用”と言います。仔引き用には難があるが、品評会では十分通用する個体です。

何故仔引き用として難があるか?

全ての部位が一定水準をクリアしているが、突出した特徴を有していないから。キズが無い魚は無難な個体だから。

Dsc_0099_r明け三歳

そこそこの頭(カシラ)、そこそこの胴幅を維持して低く見える。そして尾が付いている。これがバランス魚で“会用魚”と呼ばれるものです。

Dsc_0106_r 上掲と同じ個体

親の尾がすぼけていても、ちゃんとした尾の個体も出ます。それを飼い込めば立派な会用が仕立てられます。どうしても尾が付いていると、そこそこのバランス優先の個体になってしまいます。

上掲の個体で仔を取っても、普通以上の仔が取れるでしょうが、種としてはやはりワンランク落ちるんです。このあたりは同腹の他の個体と比較すれば分かります。

実物を見てもらわないと画像では中々分かってもらえないんですよね。残念ながら。。。

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2014年4月18日 (金)

阿蘭陀獅子頭私論~こぼれ話~

松井博士の『金魚』より画像にて補足。

Img_0001_r 『金魚』松井佳一著 昭和38年 p43

日本らんちゅう愛好会の故寺崎氏はオランダシシガシラを飼育されていました。これは宇野先生が長くオランダを飼育されていたのをご存じだったから。寺崎氏のオランダは、四国の愛好家から譲り受けていたと聞いています。

四国では今も愛好家が多く、日本オランダシシガシラ愛好会の全国大会も開催されているのをご存じの方も多いでしょう。

松井博士の書籍は主に関西を中心に画像素材を集められているのと、他の画像との比較から、この画像は京都金鱗会の桜井副会長の池と私は推測しています。らんちゅうとオランダシシガシラ、右下には素赤のフナ体型の個体まで混泳しています。

この画像から当時(執筆された昭和30年代)の飼育環境が分かります。このオランダは25㎝から30㎝ほどある立派なものだったでしょう。らんちゅうより華麗であるのは一目瞭然ですね。

因みに桜井副会長のご自宅は、金鱗会の品評会が開催されるほど広く、池も広く多種多様な金魚を飼育されていたようです。(この書籍にも多数の個体と桜井氏の施設の画像が使用されています。)
当時は、つとに有名で観光バスが名所巡りとして組み込むほどだったと聞いています。

時代背景を読み解いてはじめて、金魚はその存在の理由が見えてくるのです。

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2014年4月17日 (木)

阿蘭陀獅子頭私論

“阿蘭陀獅子頭私論”、文字化けか?と思われるほど見慣れぬ漢字が並んじゃいました。(^^;)

オランダシシガシラという品種名は、ご存じのようにオランダ原産の金魚ではありませんよね。

江戸時代、中国原産の金魚で、オランダ船で出島に運ばれてきた、大層珍しい頭部が神楽の獅子頭状の観賞魚をそう呼んだわけですね。“阿蘭陀”という言葉には「海外から入ってきた珍品」という意味が込められていて、決してオランダから輸入されたものではないわけですね。

そんなオランダシシガシラの私の中での定義を少し書いてみようかと思います。

まず最初に、この品種の特徴を明確に定義しておくことが必要です。(どの品種でもそうなんですが。)そうでなければ個人の好みだけで、愛好家の数だけ亜種としての雑種が形成されるものと思います。

【オランダシシガシラの特徴(私家版)】

1:獅子頭らんちゅうと同様に、頭部が獅子頭状に肉瘤が膨隆するものを優品とする。

2:獅子頭らんちゅうと同様に、背が低く平たみがあり背幅があるものを優品とする。

3:尾は房尾で適度な張りがあり、泳ぐときは、すぼみながらも停止したときに花が咲くように華麗に開くを良とする。(らんちゅうのように硬い尾張りや前掛かりは、やりすぎでしなやかさが半減するのではないでしょうか。)

4:胴の長さは中長手が良。大きな尾とのバランスと大きな獅子頭の頭部をイメージすればそれが一番納まりが良いのでは。

その四点です。

なんのことはない、尾以外はらんちゅうと一緒というわけです。

【獅子頭らしい獅子頭が居なくなった理由】

端的に言うと、肉瘤を意識して残そうとしてこなかったから。“肉瘤の形状は遺伝である。”という科学的事実を明確な知識として持ち合わせていなかったから、が主な理由かと思います。らんちゅうと同じことが起こっているのだと思うのです。

時たま、兜巾頭のオランダを見ることはありますが、愛好家はあまり興味を示さないのはいかがなものでしょう。むしろ獅子頭らしい獅子頭を維持するためには種として重要なのではないかと思います。

【頭部が一番重要】

品種名からして頭部が全てに優先するのは火を見るより明らかでしょう。

ならば、私が主張しているらんちゅうのセオリーが、そのままオランダシシガシラにも適用されるべきと考えます。このブログで主張していることをそのまま実践する愛好家が、“オランダシシガシラらしいオダンダシシガシラ”を作り出すことができるのではと思います。

【胴の質】

得てして背ビレのある品種は、背幅がなく峰が出来ている個体が多いです。それを解消するにはできるだけ頭幅がある、すなわち目幅がある個体を使って仔引きをして、獅子頭を維持していけば、自然と幅のある個体が出来上がると考えます。

【保存・維持の観点で】

Img_r 『金魚』松井佳一著 昭和38年

上掲の画像は、松井博士の保育社カラーブックスの『金魚』からです。明治30年(1897年)の神戸で開催された第二回水産博覧会においてのスケッチです。100数年前のオランダシシガシラの図です。

これを見て気が付きませんか?現在飼育されているオランダとさほど違いがないことを。進化とか改良とか無縁の世界にオランダが浮遊しているように見えないでしょうか。

そうなんです。遺伝因子の保存・維持の観点で、オランダシシガシラの特徴を見極め、そして残す姿勢が大切なんだと思うんです。もうすでに明治時代にオランダの優れた資質を持った個体が存在したのだから。

古いタイプだから(必要ない)とか、今が最も改良が進んで元には戻らないからと現状を肯定していたらオランダシシガシラは居なくなってしまうのではないかと思うのです。

オランダシシガシラ愛育家は是非今一度、以上のことを考えながら飼育に励んでいただきたいと切に願うのです。

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2014年4月 4日 (金)

獅子頭四態

明四歳を撮影してみました。

前方斜め上から撮影すると頭部が強調されます。一時流行った犬の頭部をデフォルメした写し方と同じ原理ですね!胴を隠さないように撮影すると胴の質が丸見えになります。ある意味怖いショットです。

1
このような個体を“獅子頭”と言います。トキンが委縮して小さくなって目から後ろに後退しだすと龍頭、そしてトキンが消失しても一般には龍頭と呼称されていますが、フンタンなどが出ていないともう何とも呼べなくなります。

2
この角度から撮影すると、胴の質が強調されます。背の低さと背幅が分かりますか?普通なら側線に沿って窪みが出来ます。いわゆる茄子胴。窪みより上が二階建ての部分となりますが、この個体にはありません。峰も見えないですよね。背筋(屋根の稜線)が見えなくてベタンと平べったく見える個体が良いんです。

3
この角度から魚を見るような癖を付けると、次第に胴の質が分かってきます。いわゆるペットボトルを横にしたような胴。側線の上で直角に背に向かっているように見えますよね。このような胴を角銅って言うのでしょうかね。

4
こちらは同じ腹の肉瘤が違うタイプ。目深にベレー帽を被ったような、いなせな表現個体ですね。ほら!胴の質が見えてきました?側線の上にくびれが見えたらダメなんですよ~。

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