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2012年7月28日 (土)

浜錦に想ふ~肉瘤考的検証~

浜錦のツルンとした二つ瘤は水泡か否か。

この大命題を確かめる機会を得ましたのでご報告いたします。

浜錦、らんちゅうでは考えられない肉瘤の形状。らんちゅうの場合、注意深く種親選びをしないと、たちまち消失してしまうトキン型の形質。えてして細かいブツブツの葡萄頭で良しとしてしまうらんちゅう愛好家が多い中、浜錦においては、平滑な見た目袋状の肉瘤(?)が発達するのは、ある意味羨望のまなざしで見る向きも多いことでしょう。

今回、幸運にも?浜錦の死魚を得ましたので、果たして肉瘤なのか水泡なのかを実際に観察することが出来ました。

二歳魚です。すでに二つ瘤が綺麗にあがりつつある個体です。このまま成長すればきっと浜錦の特徴を大いに発揮してくれたことだと思います。

こうやって見ると随分と目幅があるんですね。頭骨に左右二つの瘤が見てとれます。↓
触ってみると、かなり弾力があります。水泡のような水を入れたゴム風船といった風情ではありません。あきらかに何かが詰っているような感触です。

1

横見はあきらかに丸い形状の物体が目の上にあります。ツルンとしています。半円形の物体が埋め込まれているようにも見えますね。

2

円形の袋を針金で突いてみました。↓

袋ではありません!
中身は液状物質ではありません。刺しても形は残っているので、ヘラでこそぎ落してみました。

3

ほら、ゼリー状の物体です。半透明だと判ります。↓

4

そのままこそぎ落してみました。

5

全て取り除いたのが下の画像です。

6

こそぎ落した表面をご覧ください。明らかにゼリー状物が剥ぎ取られたような形状になっています。全然ドロッとした液状物の流出はありませんでした。

肉瘤と水泡の中間物という推定は成り立たないこともこれで判明しました。

この個体が作出当時をそのまま維持されているのかはまた別の問題としたいのですが、概ねこれで結論が出たと思われます。

1)浜錦とは頭部に傑出した“肉瘤”が出来る品種である。(×水泡ではない)

2)そして、ふんぺい的には二つ瘤の綺麗なツルンとした形状の肉瘤の個体だけを浜錦と呼びたい。

らんちゅうでは考えられない肉瘤の形状が、浜錦の遺伝因子の特徴なんですね。要するに、この遺伝形質を保存して維持することが、浜錦を浜錦とする所以であることがこれで判ることでしょう。逆に、らんちゅうにおいても、肉瘤の形状の重要性が再確認できたと言えるのではないでしょうか。

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【7】金魚全般」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 株の初心者 | 2012年8月16日 (木) 20時19分

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