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2011年10月

2011年10月29日 (土)

らんちゅうと肥満の関係

人の場合、体重が変わらないのに体形が変わるということがあります。何が変わったかというと、筋肉が落ちて脂肪が増えたと考えられます。

ダイエットをしていて気が付いたんですけど、不幸にも自重に耐えられなくてジョギング一カ月で整形外科医に掛かるはめになった時のこと、膝が動かせなくて医者に言われたことは、「一週間で筋肉って落ちるんですよ。」と。
確かに!筋肉は落ちてしまったんです。その替わりに、いつも通りに食事をして体重が変わらないとしたら、それは何になるのか?脂肪として身に付くんですね。

この法則を、らんちゅうでも同じと考えたらどうでしょうか?デフォルトでらんちゅうは肥満であるのは周知の事実。そのようならんちゅうはどのような肥満を良しとするかということ考えてみたいと思います。

皮下脂肪は、薄い外皮の下に脂肪が蓄積された状態を言いますが、泳がさないとらんちゅうもそうなります。私のお腹周りも同じ状態です。(^_^;)

どちらかというとブヨブヨした感じ。泳がさないで肉を付けるとこのようなブヨブヨ感が出るようです。適度な運動や健康な飼育とは一線を画すことになるのではないかとこの頃思っています。

運動不足=筋肉→脂肪・・・・・ブヨブヨお腹に変身!!

池を覗いても魚がエサを求めて寄ってこない。常時池をグルグル回るように活発に活動している状態ではなく、病気ではないが摂餌行動をしないで動きが止まっている状態。

金魚には胃が無いので絶えず寝ている時以外は摂餌行動を取っているものと言われています。そのような行動が無いということは決して健康的な飼育ではないと言えるのではないでしょうか。

つまり飼育方法も形に現れるということです。そして熟練者が見れば飼育方法を推測出来るのは、経験として飼育方法を知っているからです。

人間と同様にらんちゅうにも皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満も存在しているように思います。皮下脂肪型は女性のようにふくよかで悪く言えばブヨブヨした感じ。そして一度脂肪として肉が付くと取れないタイプ。一方内臓肥満型は、どっしりとして比較的形はスリムに見えるタイプ。そしてそのどちらとも言えない中間型。

要するに、こう考えてくると肥満も体質と密接に関係していると言えるのではないでしょうか。遺伝因子として太り方の傾向があるということです。これもまた飼育者は見極めていかないといけないのかもしれないということです。

ただ単に“エサで作る=肥満させる”という単純な構図ではなく、もっと技術を超えた部分で知らなければならない奥深さまでも、射程に置かないといけないことがわかってもらえるでしょうか。

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2011年10月26日 (水)

『蘭鋳花傳』を読み解く~1~“形あっての色”

まもなくシーズンも終わります。秋の夜長と冬のオフシーズンは、仁松翁の考え方に近づける緑書房の『蘭鋳花傳』をテキストに、アト・ランダムに取り上げながら、センテンスごとに読み解く作業をしてみようと思います。

読者の皆さんにも原文に触れてもらい、前後の文脈も是非ともあたって頂きたいと思うのと同時に、かなり詳細に見ていく予定です。読み込むたびに発見があるこの書籍は、是非とも愛好家の皆さんには座右の書として欲しいものです。

『蘭鋳花傳』は、平成5年に発行され、昭和40年代からのフィッシュマガジン誌上に発表された当時の対談を纏めたものです。本書は珠玉の名言が数多く収録された第一級の歴史的書物になっています。特に宇野仁松・山崎節堂両氏の肉声が記録されているものとしては唯一無二と言ってよいほど、全ての発言がらんちゅう愛好家にとって参考になることと思います。

但し、時代背景を考慮に入れながら、現在では非科学的と思われる部分も散見されるので、冷静に読み進める必要があると思われます。全てを鵜呑みにするのではなく、客観的な読解力が要求されるのだと考えています。仁松翁の言だからといって金科玉条のごとく盲信することはナンセンスと申し上げておきます。

  • 大阪ランチュウはあまり色にかまけすぎ、色を中心を置きすぎたもんやからね、やっぱり色というのはほとんど先祖返りしませんもの。リュウキンでも黒いのは珍しい。真黒なんか出来やしませんものね。それを色を中心に置いて形を大目に見たもんやから、どうにもこうにもならん形になってしもたんですよ、・・・223ページ

大阪ランチュウは何故絶滅したか?何度も言いますが、形を疎かにして色柄を偏重したから。

大阪ランチュウは、色や柄に特別な名称を付与して珍重したんですね。“面被り”という用語も大阪ランチュウからの用語なんです。

ランチュウは大阪ランチュウの轍を踏むわけにはいかないのです。一旦形質が消失してしまうと、もう取り戻しがつかないのは仁松翁が一番良く知っていることなんだと思います。

宇野系らんちゅうの特徴は、目に綺麗な更紗だと思っている御仁がいらっしゃるようですが、仁松翁は確かに色柄を大事にはされていたが、根本の部分では上記のようにしっかりと本質を見抜かれていたことは明白なんです。

仁松翁は造形作家だったのですから、まずは形から入っていることは論を待たないでしょう。大阪ランチュウではセオリーを無視して、色柄だけが独り歩きすることによって、衰退してしまったということのようです。

腰白の面被りが好きだからと言って、目幅の狭い頭の質が消失した個体を珍重することの無意味さは、らんちゅうの本質に当てはめれば本末転倒であることが判るのではないでしょうか。

仁松翁は、大阪ランチュウが絶滅する過程をまざまざと体験したはずです。それだけにらんちゅうの本質をどこに置くかの重要性を痛感していたはず。一過性の流行ではなく、我々もその言をしっかりと継承していくことが大切なのでしょう。

”形あっての色”とはそういう意味なんです。

私たち愛好家が色の意味を履き違えると次第にみっともない形の、色だけの宇野系らんちゅうだらけになるという危険性を再認識するべきなんだと思うのです。その兆候はあちこちの品評会で目にするのですから。

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2011年10月24日 (月)

お池拝見~遺伝の実際~

先日、知り合いの愛好家を訪問しました。

今のふんぺいの問題意識の実証サンプルを直に見たように感じたのでご紹介したいと思います。

Dsc_2832

当歳魚が死んで白くなって浮いている画像じゃありませんよ。(^_^;)

これ、ナンキンの当歳魚なんです。この画像を見て何か気付きませんか?

そう!白ばっかり。そして赤は十分の一ぐらいか。ナンキンは白がベース。掛け合わせは白ないしは多白更紗が基本ですよね。

それをらんちゅうに当てはめると、白はよっぽどのことが無いと残さないですよね。これだけ白が出れば、らんちゅうの場合は残す魚が居ない、つまり仔出しが悪くなってしまうのだと思うのです。

更紗で掛け合わせをしなくても、場合によっては白の出現率が高いこともあるんです。あえて多白更紗を使用することの危険を何か象徴しているように思えませんか。

そしてもう一枚。

Dsc_2835

桜錦です。どひゃ~っていう個体でしょ?

一般に桜錦って頭部は肉瘤がわずかに付着しているような個体ばかりだと思います。ところがここの個体は、どうです?立派なトキンを載せた頭部。そして胴の作り。

桜錦でここまで改良された個体は見たことないです。

この桜錦の作出過程は、江戸錦とらんちゅうの掛け合わせからだそうですが、らんちゅうは普通の頭の上がっていない個体ではなく、いつも紹介しているような肉瘤の綺麗にあがる形質を持った個体で作出されたようです。

要するに、肉瘤は遺伝しているんです。そしてその胴の作りも。

このように遺伝形質が如実に継承される個体を一般に“種”というんです。形質が消失したものは、たとえやんごとなき血統といえども種にはならないと思うのです。

種とは、愛好家が思ったような形質を次世代に数多く出現させる能力を有した親を言うのだと思うのです。

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2011年10月21日 (金)

らんちゅうの顔

らんちゅうは顔が命と申し上げていますが、肉瘤が上がるのは言うに及ばず、その肉瘤が端正に上がるように改良、または形質を保存することが大切と言うことを、このブログをご覧になっている方は十分お分かりかと思います。

と言っても現物を直に見ないとなかなか納得できないでしょうし、そのような機会は色々な理由で皆無だと思われます。少しサンプルをご覧にいれます。

1
三歳の秋の個体です。“端正な顔”という意味が良く理解出来る個体ではないでしょうか。背も低く出ているのがこの角度からだと良く判りますよね。

2
上の個体の上見です。正方形のトキンが綺麗に発達しているのが判ります。

Dsc_1977_2
上記の個体の二歳秋時です。三歳と比較するとトキンの発育がどのように変化したか判ると思います。

3
別の個体ですが、同腹です。目の位置とトキンの位置がズレていないので、既にこれからの成長が予想出来るほど良い顔立ちになってきています。

4_2
真上から見ると目とトキンの位置関係が良く判るのではないでしょうか。この関係が破たんすると“顔が崩れて”きてしまいます。トキンはあくまで正方形です。

二歳そして三歳とトキンは成長を続けているのが判るでしょう。この時点でトキンにしわが入った状態の個体は、トキンが委縮していると考えられ、それ以上の発育は見込めません。(※例外なく顔が崩れる方向に)

つまり遺伝的形質がどのように継承されているかいないかが問題なのだと思うのです。

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2011年10月17日 (月)

日本愛らん会見学そして祝K氏

本日もまたらんちゅうをたっぷり!

この会は好ましい形体に絢爛豪華な色の美しさと尾の味を見せつけてくれる会です。

Dsc_2734 分譲の当歳

見事に面被りばかり!これだけどの分譲の洗面器にも輩出しているのは見たことないです。

Dsc_2750 親魚優等1席

堂々として重厚な親は見ごたえがありました。

Dsc_2765 親魚の違ったタイプ

親魚の下のほうの洗面器に上がっていた面白い顔の個体。このような個体を探して見るのもまた品評会の愉しみの一つです。

Dsc_2788 当歳優等1席

おめでとうK氏!これまた知り合いの方が入賞しておりました。パーフェクトな魚ですよね!美しい面被りの色。前鰭と尾のベタ赤。胴の細かい鱗肌と背中の赤いワンポイントがアクセントになって、可愛らしさを演出しています。腹じまいも綺麗な円形を描いていますよね。唯一差し気味に見えても、それ以上にこの魚には魅力を感じます。

Dsc_2802 二歳

更紗魚のこれでもかという美しさが堪能できる一日でした。

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2011年10月 9日 (日)

日本らんちゅう愛好会見学そして祝!Y氏

宇野系らんちゅうをやるならここの金魚は必見です。

ふんぺいは専ら知人と話し込みに行くのですが、少し魚を紹介します。
今回は和歌山のY氏がなんと当歳魚で優等1席に入賞しました! ここの会で一番はなかなか取れませんよ!おめでとうございます。

T1

次は親です。

Y1 東大関

Y2 西大関

N おや?タイプが違うな。

Dsc_2716 気になった親魚

Dsc_2715 綺麗な素赤
バランスがいいですね!

2 二歳です。

Funazoko
背が白く抜けて腹の下が赤い個体です。

来週も楽しみ~!!

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2011年10月 8日 (土)

肉瘤考的エサ論

本年は冷凍アカムシの枯渇で愛好家の方達は、人工餌に切り替えることが多かったのではないでしょうか。

その時何か気が付きませんでしたか?人工餌の量の調整で普通に良いらんちゅうが出来ることを。いつもよりちょっぴり水の管理をしっかりやれば、良質のらんちゅうが出来ることを。

そこで少しエサに付いて考察してみることにします。

何故アカムシを与えると肉瘤が出ると愛好家が体感するのか、あるいは錯覚するのか?

前提として、肉瘤は継続的に健康に飼育しないと素質を発揮することはできないものと考えます。その証拠に健康を害すると肉瘤が萎んでしまったりしますよね。

マス餌やアユ餌などのクランブル(粉砕)タイプやペレット(粒)タイプの人工餌は、元来粉末なので飼育水に溶けやすく、結果的に水を汚す傾向にあります。従って水の管理が難しく健康に飼育が出来ない機会が増えることになります。

証拠に他に比較して、飼育水中の有機物が多くなるので青水になりやすいことを愛好家は経験的に知っていることでしょう。

それに比して、アカムシは水に溶けだすことはありません。そして大半は水分で人工餌とは比較にならないほど栄養価は低いのです。例え生餌の成分が魚に良いとしてもです。

従って、アカムシは水を汚しにくいので飼育水の管理がしやすく、継続的な金魚の健康が見込めるわけです。無意識のうちに愛好家は、魚を健康に飼育していることになるのだと思うのです。

アカムシは栄養価が少ないので人工餌と同等の餌をやるとなると莫大な量を与えなければならないので、結果的に腹は出ないし水が汚れないことになります。

まとめると、

・マス餌などのクランブルタイプの餌→飼育水に溶ける→水を汚し易い
                   ↓
病気になりやすく魚が体調を崩すことが多い→不健康な飼育
                   ↓
               肉瘤が出ない

・アカムシ→飼育水に溶けださない+栄養価が少ない→水を汚さない
                   ↓
飼育水の管理がしやすい→結果的に健康に飼育出来てしまう
                   ↓
               肉瘤が出る

このような図式が成り立つのではないでしょうか。

良くマス餌は腹が出ると言いますよね。それは栄養価が高いからです。その点アカムシは腹が出ないと。愛好家にしてみれば餌をやるという行為の調整を餌がやってくれているということなのではないでしょうか。

飼育水の厳格な管理ができて絶えず良質の水で飼育できれば、人工餌を与えても肉瘤が出るのはそういうことなんだと思うのです。

大先輩達がマス餌一本で素晴らしいらんちゅうを作るのは理由があったんです。

もっとも肉瘤の出る遺伝的素質が無ければ、いくら健康的に飼育しても、肉瘤が出ないことは自明のことなんですが。

結論として、マス餌などの人工餌とアカムシなどの生餌を両立させながら、意識的に使用すれば、今以上に飼育水の管理がしやすくなり良質のらんちゅうを作ることが可能になると言えるのではないでしょうか。

あなたは、らんちゅうが元々持っている素質をちゃんと発揮させる飼育が出来ていますか?

もう一度飼育水の管理を見直してみてはいかがでしょうか。

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2011年10月 6日 (木)

少し独り品評会を開催

天気の良い日には洗面器に新水を張り、青水の池から魚を上げて鑑賞です。

これが愛好家の至福の時ですよね。さてさてどんな感じかな?

一腹で何尾か尾の付いた個体も出てきます。
そのような個体を飼い込めば会で遊ぶこともできます。
私の目的は種になるような個体を探すことにあるので、このような個体は誰かにあげてしまいます。
Dsc_2696
素赤同志の掛け合わせでも、上のような綺麗な更紗は宇野系であれば出てきます。更紗同志で掛け合わせをすると、白勝ちが多くなり、色で淘汰されてしまう可能性が増えるので注意が必要です。

Dsc_2698
左の尾形が落ちていますが、それ以上にこの個体の見るべきところが判りますか?

Dsc_2710

どれも鰓が後退していないのが判ってもらえるでしょうか。チビ尾でこれからどんどん変化する個体です。

欠点を探す減点主義ではなく、良いところを見るようにするとらんちゅうの観方が俄然変わってきますよ。

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2011年10月 3日 (月)

琵琶湖金鱗会品評大会

やっと終わりました。(^_^;)

いろいろと世話役を仰せつかっているので終わるまで気が休まりません。終わるとほっとします。

少しご紹介します。

Dsc_2658 親魚優等2席
ふくよかな肉瘤が印象的でした。

Dsc_2656 特別賞
この魚、来年は引退だそうな。

ご参加頂いた方々ありがとうございました。

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