« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月

2011年5月29日 (日)

梅雨入り

室外飼育とは、絶えず自然と向き合わないといけません。

近年富に季節感を感じられなくなったと言いますが、幸い我々愛好家は、室外飼育の恩恵を受け、季節の移り変わりや機微を敏感に感じ取ることができ、ある意味人間的な生活を許されている言っても良いのかもしれません。

それにしても、もうすでに梅雨入り。あまりにも早い梅雨入りは稚魚の飼育に良いはずがありません。

今日も朝早く起きましたが、外は土砂降りです。親池は水が入れ替わって注意を怠ると調子を崩してしまいます。稚魚池には波板を掛けて雨水の侵入を防いでいますが、これだけ降るといつのまにか池の水があふれていることが多々あります。

稚魚にはブラインシュリンプを与える為、これからレインコートを着て庭で作業をしなければなりません。

毎年のことなんですが、雨中の作業が今年は増えるのを覚悟しなければならないのは憂鬱です。言うなれば苦行なんですが、このような経験の積み重ねは、ブリーダーでなければ判らないことだと思うんです。誰にも見せるものでもないですし、その中には、数えきれないぐらいの沢山の苦労が隠されているんです。そのような作業をベテランのブリーダーは当たり前として受け止めて、誰に言うともなく黙々と作業しているんですね。

ブリーダーの言葉に重みがあるのは、他人に言わないそのような労苦を淡々とこなしていることが背景にあることを、我々は真摯に受け止めなければならないのだと思うのです。

Dsc_2395
雨中レインコートを着用して人工授精を試みる筆者

やはり雨の日とかは魚も活性化するのでしょうね、朝から人工授精を試みました。受精率や如何に?

出てきた仔を他人が批評するのは簡単です。ブリーダーの苦労を気遣うこともなく無責任な発言は慎むべきといつも思うんですよね。これは一般論ですよ。(^_^;) ネットはどうしてもリアリティが無くなってしまいがちですよね。

すみません、これだけ雨に降られると愚痴の一つも出てしまいますね!あ~ヤダヤダ!!

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011年5月23日 (月)

自己治癒力

良く、『○×サンという薬品を使ったら病気が完治した。』とか聞きます。

果たしてその薬品が効いたんでしょうか?

人が風邪を引いたらどうします?→薬を飲んで治す・・・・ブッブー!

暖かくして十分な睡眠を取る、が正解ですよね。この時の薬は症状を軽くして体力の消耗を無くすため。決して病を根本的に治すためではないですよね。

翻って金魚の場合はどうか。

金魚が病気になるのは、飼育者が未熟で、発症を見過ごして二次感染による重症化で死に至らしめている、のが大半です。そう思って間違いないでしょう。

やたらウィルスや細菌のせいにする前に、検証するべき項目があるはずなんですけど、それを忘れて全て外部要因とするのでは、いつまで経っても金魚は死んでしまうことになります。

細菌や寄生虫は、目に見えないことが多いですけど(※寄生虫は見えるのも居る)、それこそうじゃうじゃ居るんですよね。でも普通は悪さをしないんです。これを“常在菌”なんて呼びます。

それが何故金魚に悪さをするのか?

金魚が弱っているから。

何故弱っているのか?

水が悪くなっているからとか、水温変化が許容範囲以上だったりとか、魚を入れすぎとかが原因なわけです。

これは全て飼育者の無知がなせる技であることを、まず知らないといけないんですね。

病気に罹るメカニズムを知らないで、やみくもに薬を使用して治ったように見えてもそれは単に運が良かっただけと考えた方が良いでしょう。

金魚のほとんどの病気は、飼育者の飼育ミスによるものなんです。その原因を丹念に取り除けば見違えるほど魚は死ななくなります。

そして病気が治るのは、魚が本来持っている自己治癒力が発揮されたと判ってきます。人の風邪も同様に自己治癒力が病を癒しているんですよね。

その自己治癒力を十二分に発揮させるのが飼育者の役目と考えてください。そうすれば暖かい布団と清潔な環境を提供して安静にすることが完治への近道であると理解できるのではないでしょうか。

具体的な措置方法は、金魚の場合、清潔な水に入れ替え、塩を入れ、水温を調整(上げる)することが最も求められていること。それ以上でもそれ以下でもないんです。

金魚に治る環境を与えられたか与えられなかったかがポイントなのだと思います。

『塩で治らない病気は捨て置け』、ベテラン愛好家が総じて発するこの言葉が全てを物語っているんです。

ふんぺいが常々言ってます、『健康に飼う』とは予防的な飼育方法と早期の病気の発見、一旦罹患すれば、魚の本来持っている自己治癒力を如何に発揮させるかということが金魚を長生きさせるコツなのです。そのように魚が死ななくなれば、もう一つあらゆる意味での高みに登ることが出来るということなんです。いつまでも魚を殺しているようではその高みは見えてこないんです。

魚が調子悪い、持って生まれた能力が出ない、等々は全て飼育者の根本の考え方に掛かっているということが判ってもらえると思うのです。

魚の無責任な評価や評論家になる前に、飼育者としての技術力が基礎としてあることを是非学んで欲しいと思います。

ですから“魚はネットには居ない”と言っているんです。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2011年5月22日 (日)

携帯ストラップ自慢

こんなの頂きました。

根付けを作って頂いたもんですから嬉しいんで公開しちゃいます~

うちの魚を題材に制作して頂いてます。写真の焼き付け印刷されてますが摩擦にも強そうです。

Photo

ティアドロップ型で、ずらすと鏡が出てきます。

お気に入りでございます。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月21日 (土)

種魚という概念〔備忘録〕

育種学では、『種』というものがキー概念となる。

これを抜きにして育種学は学問として成り立たない。

宮崎の口蹄疫の時の種牛の扱いなどを見ても、どれだけ『種』が大切なものかが判るというものだろう。

宮崎の育種家達が種牛を何とかして守ろうとしていたかという悲愴感をどれだけの国民が理解できたといえるのか。

農林水産大臣と宮崎県知事の確執を見ていて、国を含む一般人の「また作りゃいいじゃないか。」という安易な姿勢が透けて見えて嫌な気持ちになった。

営々と繋いできた“遺伝子遺産”は失うと二度と再現は不可能。

愛魚家でも、なんでもかんでも仔を採れば良いというわけではないことは薄々気が付いているのではないだろうか。

宇野系らんちゅう愛好家の多くがブリーダーを兼ねているのは言うに及ばないことだ。そのブリーダーのブリーディング術に方向性があると言えるのだろうか。宇野系らんちゅう愛好家が世代交代した後、果たして宇野系らんちゅうは残っているのだろうか?

というより“らんちゅうらしいらんちゅう”は残っているのだろうか?

親の選び方によってベクトル(方向性)が変わることを、どれだけのブリーダーが意識しているといえるのだろうか。

種は何のためにあるのか。

※執筆中です。上記は草稿をそのまま載せただけです。大幅に変更する予定です。いつになるのか判らないので考えていることを備忘録としておきます。宮崎の口蹄疫の時に触発されて書いてました。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2011年5月17日 (火)

月の魔力

随分と前に

『月の魔力 バイオタイドと人間の感情』 アーノルド・L・リーバー 著
藤原正彦・藤原美子共訳、東京書籍、1984年7月

という書籍を読んだ覚えがあります。

古来、満月の夜には狼男が現れるといいます。

警察の資料に何故か満月になると犯罪が多発したり、交通事故が増える傾向があるという研究があったりします。

不思議なもので赤ん坊の誕生も月と関係しているという研究データもあるんですね。

他の研究からは、地震のトリガーとしても考えられるというのですから判らないでもないですよね。

そのような自然現象(潮の満ち引き)と人の体内の水分(生理食塩水)もまた月の影響下にあるに違いないという発想から書かれた本で興味深く読みました。

地球上のあらゆる生物は引力と密接に関係しています。そして月の潮汐力は海水を大きく動かしていて、それは太古の昔から変わることがなかったのです。影響が無いと思うほうが不自然ですよね。

人間がそのように影響されるのならば、金魚なぞは影響されないはずがないというのが自然な愛好家の考えだと思います。

以前よりそのように、ブリーダーは薄々気が付いているようですが、私も“産卵は大潮”の説はあながち嘘ではないように感じています。バイオタイド理論は近年色々な研究が発表されています。その端緒になったのがこの書物なんですね。

1.水温説

・積算水温が産卵を促すという説
桜の開花などは気温の積算日数だと言われています。

2.バイオタイド説

・大潮の時に生体が活性化されて産卵を促すという説

3.雨や気圧などの気象説

・低気圧の接近→雨が産卵を促すという説
何故雨後に産卵するかは、鮒などは水量の増える時に産卵するそうです。その名残が金魚でも継承されているという説

バイオタイド説の弱点は、大潮って結構頻繁に巡ってくるんですよね。10日に一遍の頻度です。個体によっては全然関係のない時に産むケースも少なくないように感じています。これも多くのデータが無いとなんとも言えないのかもしれませんね。傾向としては大潮の時に産卵を経験する愛好家が多いという感覚論に落ち着いてしまいそうです。

是非とも一度どなたか統計を取っていただきたいものです。サンプルとして多くの愛好家に依頼しないといけないのでしょうかね。

また大潮が巡ってきます。皆さんも一度その真偽を体感してみてください。

因みに、翻訳者の藤原正彦氏は、かのベストセラーの『国家の品格』を後に書かれた数学者です。ご夫婦で翻訳されているんですね。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2011年5月16日 (月)

狛犬との類似性

神社の狛犬とは想像上の動物だそうです。

犬には違いないようですが、“狛犬(こまいぬ”は神社の参道の両脇に鎮座しているのですが、どうも向かって右側と左側は違うようで、実は右側が獅子で左側が狛犬で、今では総称して“狛犬”と呼ぶそうです。

道理で良く見ると形態が違うのに気が付きますね。

狛犬にも神社によって色々なタイプがあって、全国の神社の狛犬を調査すると、結構面白いかもしれませんね。

Photo
これは靖国神社の狛犬、もとい右側なので獅子ですね。これを見た時、すぐさま『うちにも居るがな』なんて思いましたよ。

1
なんか似てますよね~ だって獅子頭なんだから似ているのも無理ないですよね!

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011年5月15日 (日)

お池拝見 in石川

ちょいと遠出をして池拝見。

Dsc_2321
良い感じでございます。

Dsc_2324
これも豪胆な感じに仕上っています。

Dsc_2331
良い尾が付いて背出しが良いです。

どれも同腹の明け三歳。絶品の会用魚ですよね~。こんなのを洗面器に泳がすといつまでも見てますね~きっと。

明け二歳で今後会で遊べる魚を1尾。
Dsc_2355
どんなふうになりますか。楽しみですね!

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2011年5月10日 (火)

ランヲタに捧ぐ

“ランヲタ”とは“ランチュウ ヲタク”、そう!あなた、あなたですよ。

らんちゅうが好きで好きでたまらない。

らんちゅうが三度の飯より好きな人。

なんでもかんでもランチュウに結び付けて考える人。

ヲタクと言うからには色々な種類の人種がいるわけです。

例えば、“集めヲタ” いわゆる「買い屋」さん。ショップやセミプロのところに買いに回る人。

例えば“パーツヲタ”、特定の部位に異常に萌える人。

まだまだ居ますよ~

“殺しヲタ”、、、、、やめて~そりはわたしじゃないか~ってか。。。

“歴史ヲタ”、やたらランチュウの歴史に詳しい奴。

“人間関係ヲタ”、実はあの人とあの人は古くから繋がっていて、魚の行き来があるとかないとか、あいつとあいつは性格が合わないとかね。で、それを言いふらしちゃったりするのが何よりも好きな人。

まあ、色々な人が居て色々な遊び方があって、それはそれで良かったりするわけです。

どんなふうにも遊び方は自由であって、誰にも指図されない世界が趣味の世界なんですよね。

そんな崇高な“ランヲタ”であることに誇りと気概を持っている全ての趣味人達は、自分以外の全てのおバカさん達に敬意を表しながら、それぞれの取り柄を自覚しなきゃならないのだと思うわけです。

一応何事にもルールってものがあるものなので、個人個人を尊重しながら遊ぶのがコツなんですが、それがなかなかどうして、一筋縄ではいかないもので・・・・。ひとたびその境界を踏み外す者が現れた時、埒外にはじき出されるのは必定というもの。これは身から出た錆と言われても仕方がないこと。どこかで折り合いを付けるべく自分も折れる以外に収拾は付かぬものが世の常というものなのではないでしょうか。

さてさて、己の信条を取るか、はたまた末長い友情とともに新たな出会いを取るかはその人の考え方次第なんでしょう。ふんぺいは迷わず後者を取りますがね。“損して得取れ”って言いますもんね。

何が言いたいかっていうと、各人それぞれが己が“ランヲタ”であることを自覚して行動すれば、自ずと道は開けるってものなんじゃないかってことです。

ランヲタに幸あれ!!

 

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2011年5月 9日 (月)

兜巾(トキン)の実際

『ふんぺいは能書きばっかりや~』っていう諸兄に画像を見て頂くことにします。

発展途上の明け三歳の実際です。

1 明け三歳
しっかりとお饅頭が搭載されております。

2
別角度から。お饅頭が水面に出たら立体感が余計強調されます。

3
真上からの図

4
しっかりとトキンが乗っております。これから期待できます。

5
実はこんなに小さいんです。

この腹はほとんどがこんな感じでトキンが膨隆しています。発育不良の個体はまだ肉瘤があがっていませんがほんのわずかです。

種用なので大きくしていません。明け3歳なのでこれからまだまだ変貌していくと思います。来年4歳から仔を採る予定です。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2011年5月 8日 (日)

そろそろみたいですよ~

昨日、3腹産んで今朝見たら受精していました。5腹セットして3腹なんで順調です。まずは4歳で様子見って感じです。やんごとなき筋も産卵したのでこれまた楽しみです。

Dsc_2305 手前で産卵

で、早朝、前代未聞の掛け合わせでセットしたら、あらら、もう産卵!!??これが受精していたら益々本年は楽しみとなります。

Dsc_2304 産卵巣はこんな感じ

内陸である滋賀でも水温が安定してきてますので、そろそろじゃないですか?

焦らなくても中旬ぐらいをピークにしたら良いかと。今年はあと5腹は採りますよ~

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011年5月 2日 (月)

何故ふんぺいはトキンに拘るのか?

トキンときんってなんでそんなに拘るの?って聞こえてきます。

別に端正な肉瘤なら本当はいいんです、どんなでも。

トキンの出る系統は、意識的に残さないと残らないタイプであるのは確かなんだと思います。協会系のらんちゅうでもフンタンがしっかり出ているタイプは居ますが、トキンタイプは1尾たりとも見たことがありません。

つまり、ふんぺいが言いたいのは、トキンがしっかり出ているタイプを保存維持している愛好家と、そうでない愛好家とを区別するための指標としてトキンが出ているかいないかを問題にしているということなんです。

1.トキンが出ない愛好家群

2.たまたまトキンが出るが意識していない愛好家群

3.トキンを保存維持している愛好家群

ほとんどの系統がトキンが出ません。宇野系も日らん系も関係なく。残念ながらふんぺいとしては、この群は十っぱ一絡げで同じ括りとしたいのです。=【普通のらんちゅう群】

で、2番目のたまたま出ている愛好家群も、これは今までの先人の遺産であっていずれ意識して残そうとしなければ消失することになるんですね。今気が付いたらまだ遅くはないかも?の群と考えます。=【注目に値するらんちゅう群】

トキンが出るか出ないかで区分すれば愛好家が、これまでどのような改良をしてきたかが判るということなんです。それはつまり、頭の形質を残してきたか来なかったかということです。

遺伝因子を注意深く残してきたか?が問題なんです。

だから、肉瘤は色々なタイプがありますが、まず立体的なトキンの膨隆がなければならないとしたのです。

宇野式らんちゅう愛好家は、まずトキンを保存していることを第一条件として考え、意識的に保存維持する考え方をしていない愛好家は、一般らんちゅう愛好家、つまりその他大勢として差別化してしまえば、これからの入門者も迷わないのではないか、と考えたわけです。

なおかつ、ネットで宇野系とどう見ても言えないようなものもそうやって区別すれば騙されずに済むのでは?とも考えたわけです。衝動買いしないで済みますよね。

そう考えるとネットではそんな個体、どこにも出てないのが判りますよ。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2011年5月 1日 (日)

魚の顔の重要性について

ふと車内吊り広告を見ると・・・・

なんとまあ!かわいらしい!

110423_104709

オレンジ色のなんとも奇妙な魚の顔のようですが、目が離れすぎてホケ~としたユーモラスな顔、顔、顔。やるな!海遊館。良い所に目を付けました。

この顔はジブリのポニョを彷彿とさせるし、あまりにもマンガチックですよね。フウセンウオと言うそうです。ほとんど顔だけの魚なんですが、こんなのも海には居るんですね。

やっぱりこうやってみると魚はみんな顔優先主義でいかないと駄目なんでしょうね。でも顔だけじゃダメなんですよね。色もあるしこの寸詰まりの胴体が可愛らしい。お飾りのような背ビレと尾ヒレがさらに可愛らしさを演出しています。だから顔絶対主義ではダメダメなんですよね。

110423_104718

見てください、このハコフグの可愛らしいったらない顔、見てやってください、このどや顔!上から見たらほどんど背巾なんでしょうね!

110423_104730_3

こんな本もありますよ。

Img
『アンコウの顔はなぜデカい』 山と渓谷社 鈴木克美:文  小林安雅:写真

文中、「魚の顔は証明書」とは言いえて妙。魚が生きていく為の秘密が顔には隠されているそうな。

興味のある方は一度手に取ってみてください。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »